AutoCAD 2021 がもうすぐリリース?

例年通り AutoCAD 2021 がもうすぐリリースされるためなのか、クラウドヘルプが先に公開されたようです。

今年のバージョンでは、雲マーク、部分削除、トリム、延長、計測の基本的な機能部分の強化と、新規の機能として比較系(外部参照、ファイル履歴)機能が諸々追加されるとかの強化がなされているようです。
あとはジェスチャのサポートが強化されたことで、タッチ対応デバイスで若干使い勝手が上がったといったところがユーザベースで関係のある部分かと思います。

特に記載がないのでファイルのバージョンは 2018形式で変わらないみたいです。(予想通り)

で、そんなことより、今回は AutoCAD 2000 以降ほとんど変わっていなかった AutoLISP の開発環境に影響がある更新があるということで、具体的には以下のような感じ。
ということで、とうとう Mac でも DCL (ダイアログ)が使えるようになり、ユニコード対応もされたということで、多言語対応する時の取り回しがやりやすくなりそうです。
流石にダイアログのコントロール増やすような強化はないようですが、これで Mac 版の LISP カスタマイズもだいぶマシになったと言えるでしょう。

AutoCAD 内蔵 の VisualLISP IDE はあまりメンテナンスされておらず、昨今の環境だと結構使いにくい部分が諸々出てきていてそのまま放置されるのかなぁとも思っていたのですが、開発環境そのものを外出しする事で改善する方向になったようで。作り直すより手間も少ないだろうし VS Code 自体も悪くないと思うのでいいんじゃないかなと思います。
たまたま最近 VS Code 入れたときに、AutoLISP Extension とかあるなぁとは思っていたのですが、どこかの物好きが作ったのかなと思った位でスルーしてましたが、オフィシャル製の Extension だったようで。

AutoCAD のサブス化でバージョン移行が強制になっちゃったので、ARX とか .NET 製のカスタマイズプログラムを追従するのが辛くて死にたいっていう状態になってしまっているところが多数あるわけですが、バージョン追従がかなり楽な AutoLISP 環境がこれからも使えるってことで、カスタマイズのユーザやベンダーにはある意味朗報かもしれません。
また、合わせて makelispapp というコマンドも実装され、Windows と Mac 両方で動く AutoLISP アプリなんかも多少は作りやすくなったかもしれません。
とはいえ、日本国内のカスタマイズベンダーほぼ死んでるのでニッチ需要ですかね。

ユニコード化したプログラムは互換CADでだいたい動かないと思うので互換性を気にしながら開発するにはちょっと気をつけないといけない点が増えたのが悩みどころなので、GizmoTools は当面現行仕様で開発すると思います。
(mac版のサポートとかやりたくないし。)


元ネタ記事:Autodesk 

2020-03-26

AutoCAD

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DWG系 CAD チョットワカル。 CAD歴は AutoCAD R13~, IntelliCAD系 4~(BricsCAD含む), AresCAD (PowerCAD時代から),その他 JW_CAD とか国産CAD系諸々。 ブログではCADとCGに関する情報で気になったものをメモ的に取り上げます。 wiki.gz-labs.net / 書籍 / GizmoTools /twitter

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