ベクトルイメージをいじるのに便利すぎるフリーソフトウェア Inkscape が開発期間3年強という長い道のりを経て、待望の Ver 1.0 をリリースしたようです。
すでに日本語を含む20言語以上の翻訳がバージョン1.0 に更新されているので、日本語でも使えます。
Ver 0.92.x からの更新点としては以下のような内容があります。
- テーマのサポートと新しいカスタマイズオプション
- より良いHiDPI(高解像度)画面サポート
- 最初のネイティブ macOS サポートアプリ。(これまではネイティブじゃなかった)
- パフォーマンス向上。特にノードが多いオブジェクトの編集で、[オブジェクト]ダイアログを使用するとき、グループ化/グループ解除するときに顕著に。
- デフォルトで左上隅の原点を調整
- キャンバスの回転とミラーリング
- オブジェクトのキャンバス上の配置
- 分割ビューとX線モード
- 筆圧対応の PowerPencil
- 新しいPNGエクスポートオプション
- [トレースビットマップ]ダイアログで線画もベクトル化可能に。
- 検索可能な記号ダイアログ
- 新しいライブパス効果(LPE)選択ダイアログ
- 新しいコーナー(フィレット/面取り)LPE、(可逆)ブール演算LPE(実験的)、オフセットLPEおよび測定セグメントLPE(およびその他!)
- パス操作、多数のパスの選択解除、およびグループ化/グループ解除がはるかに高速になりました
- 大幅に改善されたテキストの行の高さ設定
- 可変フォントのサポート(pangoライブラリバージョン> = 1.41.1でコンパイルされた場合のみ)
- ブラウザ互換のフローテキスト
- 拡張機能のプログラミングインターフェイスが更新され、多くの新しいオプションが追加されました
- 拡張機能のPython 3サポート
- 各点の詳細は リリースノート で。
ちょこちょこいじってみた感じ、高解像度時の不便さはだいぶ減ってるんじゃないかと思います。
ver 0.3 時代からそのうち使えそうだなぁと思いながらなんとなくウォッチしてきているわけですが、1.0 と呼ぶにふさわしいプロダクトに仕上がっているのではないかと思います。
HPGL ファイルや DXF ファイル(R13とか古すぎだけど)を読み込めたりと、CAD とも相性が悪くないツールなのでイラレを使うほどでもないとかウェブ用のベクトルデータ(SVG)作りたいとかいう需要のある方は活用してみてはどうでしょうか。
元ネタ記事:inkscape.org