忙しさにかまけてだいぶ遅くネタにしますが、なんと今年の9月に Autodesk が OpendesignAlliance に加入しました。これを聞いてとうとう DWG をオープンにするのか!とか思っちゃった人はだいぶ古参ですね。
今回の加入は、 BIM 方面ユーザからの事実上の連名公開クレームに部分的に対応する形での反応で、IFC データの流用性向上をやりまっせという意思表示ととらえるのが素直な捉え方かと思います。そのため、ODA の DWGフォーマット関連の部分についてはガン無視だと思っていいかと思いますので、Autodesk の参加によって Drawing SDK の互換性が更に強化されるということは無いと思われます。
BIM 方面ユーザからのクレーム内容が要約すると、
「高いプラン契約しないと使えない割に効率上がる更新少なすぎ!しかも今後どうしていくか不透明。(このままだったら排除する方向もやむなしだぞ)」っていうニュアンスで、この辺は現在ユーザになっている日本の皆様も切実に感じてるかと思われるので、あぁ、あちらの方々も同じ意見なのねと思ったりしました。(日本でもこういう書簡が出てもおかしくないのですが、そこはお国柄というか設計と施工の力関係の差もあるのかなとか思ったりします。)
ソフト固定のデータによる囲い込みはもう流行らないので、サービス内容による囲い込みにシフトしていかざるを得ないと思いますが、オートデスクの設計分野におけるシェアは華麗なる方向転換を実行しているマイクロソフトほど圧倒的ではないので、お値段的なところとか不便な部分の不満点は残りつつもデータの取り回しは多少は良くなっていくと思われます。
BIM は極論制作工程の効率化による圧縮なので、極端に言えば 3D 使わなくても出来なくもないと思ってたりしますが、見た目も大事なので3D ベースとしては IFC が BIM 版の DXF 的立場で進んでいくことは間違いないと思いますので、喜ばしいことではあると思います。