Autodesk が、製品を利用した分だけトークン消費する形のライセンスを Autodesk Flex という名称で 2021年9月24日から提供し始めるようです。
先に1年有効なトークンを一定量買っておいて、使ったら製品ごとに決まっている消費トークンが消化される(一回消化されたら24時間使える)という形のもので、これまで特定の企業にしか提供されないグローバルなライセンス契約に対して提供されていたものが一般版の契約として降りてきた感じになりますかね。トークンは 500 トークンで ¥198,000 (¥396.00/トークン)からとなっており、大量にトークンを購入ればトークン単価は若干やすくなります。
トークンは、Autodesk の対象製品共通で使えるので、対象製品を複数使ってるけどたまにしか使わない。みたいな人のいる組織体なところだとメリットがありそうですね。毎日その製品使ってるとか、各ソフトの稼働率が高めな場合はサブスよりも割高になるので、そういった所はスルーしていいと思います。
あと、トークン消費の都合上、ネットワーク通信は発生するので閉じた形で運用したい場合も対象外ですね。
各製品のトークン消費量とトークンに対しての価格の目安をトークン消費が少ない順に一覧にしてみました。(先々は変わるかもしれないので、オフィシャルの情報を確認することをおすすめします。)
- ReCap Pro : 1 (\356)
- Fusion 360 :2(¥712)
- ShotGrid : 2 (\712)
- Vault Professional : 3 (\1,068)
- AutoCAD Raster Design : 4 (\1,424)
- Fabrication CADmep : 4 (\1,424)
- Vehicle Tracking : 4 (\1,424)
- 3ds Max :6(¥2,136)
- Maya :6(¥2,136)
- MotionBuilder : 6 (\2,136)
- AutoCAD:7(¥2,492)
- AutoCAD Architecture : 7 (\2,492)
- AutoCAD Electrical : 7 (\2,492)
- AutoCAD for Mac : 7 (\2,492)
- AutoCAD Map 3D : 7 (\2,492)
- AutoCAD Mechanical : 7 (\2,492)
- AutoCAD MEP : 7 (\2,492)
- AutoCAD Plant 3D : 7 (\2,492)
- InfraWorks : 7 (\2,492)
- Structural Bridge Design(日本未発売) : 7 (\2,492)
- Advance Steel : 8 (\2,848)
- Inventor :8(¥2,848)
- Civil 3D : 9 (\3,204)
- Navisworks Manage : 9 (\3,204)
- Revit :10(¥3,560)
- Inventor Nastran : 10 (\3,560)
- Robot Structural Analysis Professional : 11 (\3,916)
- HSMWorks Ultimate : 16 (\5,696)
- Inventor CAM Ultimate : 16 (\5,696)
- PowerShape Ultimate : 17 (\6,052)
- Flame : 18 (\6,408)
- PowerInspect Ultimate : 26 (\9,256)
- FeatureCAM Ultimate : 30 (\10,680)
- PowerMill Ultimate : 47 (\16,732)
- Netfabb Ultimate : 55 (\19,580)
実質日割りライセンスみたいなものなので、Inventor/Revit 使ってるけどサブ利用で AutoCAD をちょこっと使いたいとか、業務日数での稼働率3割切るような製品のライセンスを社内で共有したいといったシーンが一番メリットがあるかもしれません。
500トークンで考えてみると AutoCAD 系は 71日分になるので、3人で1ヶ月、10人で7日で消化される感じですね。
トークンの期限が1年で切れちゃうので使い切れないトークンが無駄になったり、トークン足りなかったら追加で購入しとかないと行けなかったり、間違って起動しちゃった場合にも消化されちゃったりする(かもしれない)ので、実際の運用単価としては少し高目で考えておいたほうが良さそうなのと、1ヶ月単位で使うかどうかをコントロールしたい場合は、サブスの1ヶ月使ったほうが安いとか使いどころが意外と狭い感じですが、ともあれ、使える予算の範囲においてライセンスの自由度が若干上がったといえるので、活用できそうな企業さんは覚えとくとよさそうです。