2018年の DWG系 CAD 界隈

2018年、あけましておめでとうございます。

さて、個人的に関心薄めになって来ている DWG 系 CAD 界隈ですが、仮にも CAD&CG とかいう名前のブログなので 2018年はこうなるかなっていう予測をしておこうかと思います。

AutoCAD の 2019(あるいはそれに相当するアップデート)は多分3月に出ると思いますが、細かな機能強化や UX の改善と、他製品へ移行するための基盤整備的な拡張とかになるんじゃないかと予想しています。(流石に毎バージョンフォーマット新しくするっていう暴挙はしてこないかと。)

昨年は AutoCAD 2018 で DWG ファイル形式が更新され、2018 形式のフォーマットが追加されました。
ほとんどすべての互換 CAD が利用している ODA の Tiegha での対応は2017年末の時点で一応リリースレベルまで行っていますし、対応を謳う製品も出てきているので、春ごろまでに 2018形式に対応した製品が出揃うと思われます。
最も、サブスでバージョン追従しているボリュームは思ったほど多くないようで、新しいバージョンのファイルが大量に世に出回っていることにはなっていませんので、お仕事的に即対応が必要ということでなければ 2018 年中に扱えるようになっておけば流れに取り残されることはないかと思います。
新しい形式にしたことで享受できるメリットはそれほど多くないですし。



2017年末時点のバージョンで、いわゆる日本で発売されている互換CAD の互換性の度合いを表すと、超ざっくりで以下のようになるかと思います。(個人の見解です。)


機能の互換性
AutoCAD >> IJCAD ≒ BricsCAD >>> IntelliCAD 系 > AresCAD 系


操作の互換性
AutoCAD > IJCAD >> IntelliCAD 系 > BricsCAD  >> AresCAD 系

UI・UX の互換性
AutoCAD ≒ IJCAD >>> IntelliCAD 系 > BricsCAD  > AresCAD 系


開発互換性
AutoCAD > BricsCAD ≒ IJCAD >> IntelliCAD 系 >> AresCAD 系

と、まぁ大きな軸としての4項目で上げましたが、製品ごとの差が縮まる事はあるもののこの順序は変わらないだろうなと考えています。

データの互換性については、(素の DWG については)各社とも Tiegha エンジンが(採用しているバージョンに差があったり手が入ってたりするにせよ)同じなので、すごく大きな差というのはなく"同じような環境を作ってあげれば"、大体同じように"表示”はされます。(同じような環境作るのが結構難しいっていうのはおいといて。)

編集し始めると製品によって色々と差が出てきますが、実装されている機能差に引きづられるところもあるので、機能互換性の高い製品のほうがデータ互換も高い傾向になります。

で、今年は、ODA 側で Architecture や Civil3D、Mechanical などのソリューション系 DWG の対応が若干進むと考えられるので、ロックインされて他に行けない人たちにとっては片道移行の選択肢がちょこっとだけ広がる製品が出てくるかもしれません。


CAD の運用資金が潤沢に取れるなら AutoCAD で、それ以外は互換 CAD で自分に合うもの、超絶貧乏なブラック企業とか CADは見てほんの少しだけ編集できれば OK なら AresCAD 系のいつなくなるか不安だけどロハな Draftsight でっていう感じで推移するんじゃないかなと思います。

フリーな Draftsight は機械系の業界で 3D 設計が主体になったら消えるだろうなと漠然と予想してるのですが、まだまだ 2D 主体なところが健在なもんでなかなか消えないなぁとか思ったり。

という感じで、今年も更新はそぞろかと思いますが本年もよろしゅうに。

元ネタ記事: なし


2018-01-07

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DWG系 CAD チョットワカル。 CAD歴は AutoCAD R13~, IntelliCAD系 4~(BricsCAD含む), AresCAD (PowerCAD時代から),その他 JW_CAD とか国産CAD系諸々。 ブログではCADとCGに関する情報で気になったものをメモ的に取り上げます。 wiki.gz-labs.net / 書籍 / GizmoTools /twitter

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