2021年、あけましておめでとうございます。
さて、ここ数年恒例的に書いているので今年も 2021 年の AutoCAD(DWG)互換 CAD はこうなるかもっていう予測をしておこうかと思います。
去年を振り返ると、このブログで扱う互換 CAD での話の大きな出来事としては、
- AutoCAD の LISP 開発環境が約20年ぶりに更新され、ユニコードにも対応した。
- Autodesk が ODA のメンバーになった。(Revit の IFC フォーマット対応強化向け)
- 汎用 BricsCAD のグレード構成が一つ減って Lite、Pro の 2 グレードになった。
- カンファレンス等が軒並みオンライン開催になった。
AutoCAD、DWG 互換 CAD はいずれも AutoCAD からこぼれ落ちているユーザを掬う(救う)形で売上を伸ばしているようです。
一昨年からの AutoCAD の旧バージョンカットの方針を知らない人がまだ結構いる印象ですが周知は進んできているようなので移行組は今年前半位まではそれなりの割合で発生するかと思います。
そして、昨年に引き続き目安になる比較を出しておきます。
DWG・DXF データの互換性については、IJCAD、BricsCAD は特定ケースのバグ的な点で問題が出るレベルである点は変わりません。AutoCAD Architectural や Mechanical、Civil 3D などのソリューション毎のカスタムオブジェクト系のデータの対応も徐々に進んできていますが、ソリューション系 AutoCAD のデータごと移行するのが難儀する点もまだ変わっていません。
導入・維持コストの経済的な面は、去年とあまり変わらずだと思われます。
ということで、本年もよろしくお願いします。
また、各社ともコロナ禍対応でなんらかのライセンス緩和措置などをやっていたように思います。
一昨年からの AutoCAD の旧バージョンカットの方針を知らない人がまだ結構いる印象ですが周知は進んできているようなので移行組は今年前半位まではそれなりの割合で発生するかと思います。
そして、昨年に引き続き目安になる比較を出しておきます。
2020年末時点のバージョンで、日本で発売されている互換 CAD の互換性の度合いを表すと、以下のようになるかと思います。(個人の見解です。)
項目としては去年を踏襲しますが、今年は AutoCAD 2021 を☆10とした形で評価しています。
というところでしょうか。良し悪しは(触ってる機能の傾向など)人によるところもあるかと思いますが、CADを操作する人の心理的・時間的な移行コストが低いのは IJCAD になるかとおもいます。
項目としては去年を踏襲しますが、今年は AutoCAD 2021 を☆10とした形で評価しています。
- IntelliCAD系に含まれるもの:ZWCAD、CMS IntelliCAD、ProgeCAD
- AresCAD系に含まれるもの:AresCAD、Draftsight、CorelCAD
というところでしょうか。良し悪しは(触ってる機能の傾向など)人によるところもあるかと思いますが、CADを操作する人の心理的・時間的な移行コストが低いのは IJCAD になるかとおもいます。
で、今年はどうなる?
予想したとおり、AutoCAD 2021 でも DWG の形式は変わりませんでしたが、今年3月に出るであろう 2022 で 2022形式のDWGフォーマットが出てくるか。といった点に注目です。(個人的には去年と同様多分変わらないだろうと予想します。あっても ODA がすぐに対応可能なレベルの改変でしょう。)AutoCAD から互換CADへの移行需要はまだまだ継続していますが、落ち着いて来ているのでそろそろ互換 CAD 勢もサブス化圧力が高まってきているため、今年から徐々に買い切りの永久ライセンスがなくなっていくかと思います。とはいえサブス化しても AutoCAD よりは何割かお安めですむでしょう。
今年も去年と同様に製品ごとに細かな改善点などはあるにせよ、この順序が大きく変わることはないだろうと考えています。ただ、開発スピードに差が出てきているので今年は互換CAD の性能・機能面での差が結構顕著になってくる年ではないかと思います。
今年も去年と同様に製品ごとに細かな改善点などはあるにせよ、この順序が大きく変わることはないだろうと考えています。ただ、開発スピードに差が出てきているので今年は互換CAD の性能・機能面での差が結構顕著になってくる年ではないかと思います。
また COVID-19 の影響もあり日本市場から事実上退場する海外ベンダーももしかしたら出てくるかもしれません。
DWG・DXF データの互換性については、IJCAD、BricsCAD は特定ケースのバグ的な点で問題が出るレベルである点は変わりません。AutoCAD Architectural や Mechanical、Civil 3D などのソリューション毎のカスタムオブジェクト系のデータの対応も徐々に進んできていますが、ソリューション系 AutoCAD のデータごと移行するのが難儀する点もまだ変わっていません。
導入・維持コストの経済的な面は、去年とあまり変わらずだと思われます。
各社製品内のグレード等の組み合わせにもよりますが、一般的な価格で比較するとざっくり以下のような感じになるかと思います。
高い ← AutoCAD > BricsCAD ≒ AresCAD > AutoCAD LT ≒ IJCAD > IntelliCAD系 →安い
ということで導入・更新や乗り換えのポジションはほぼ去年と変わらずです。
高い ← AutoCAD > BricsCAD ≒ AresCAD > AutoCAD LT ≒ IJCAD > IntelliCAD系 →安い
ということで導入・更新や乗り換えのポジションはほぼ去年と変わらずです。
- 運用資金が潤沢に取れるなら AutoCAD。
- CAD と 3D 両方やりたいけど費用は抑えたい場合は、BricsCAD。
- CAD はほぼ 2D で費用は抑えたい場合は、IJCAD。
- 貧乏な個人で CAD は印刷+α 位でしか使わないというところは IntelliCAD系。
- 人と違う事に価値を見言い出す人は nano CAD、FreeCAD。
コロナ禍の終息もワクチン摂取の開始でゴールが微かに見えて来ているように思いますが、この状況から社会環境が改善されるのは(今まで遅れていた分)日本が一番振れ幅がでかいんじゃないかなとか思ってたりするので、今年の後半は明るい感じで過ごせるようになると期待したいですね。
個人的には、年末近くに LISP 用のダイアログ系関数を公開したりしてるので、LISP 使えるCAD をちまちまといじるのをやりつつ、AutoCAD,BricsCAD,IJCAD 対応のアドオン GizmoTools の新バージョン対応なんかはやるかと思います。(近々バージョンアップを予定。)
ということで、本年もよろしくお願いします。
元ネタ記事:なし